戦車から国旗へ、チャクラの道
- Sary

- 9月16日
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チャクラとは元々
馬車や戦車の「車輪」を意味していた。
紀元前1500年ごろ、
中央アジアから移動してきたアーリア人にとって、
戦車は戦いと生活に欠かせないものだった。
ヴェーダ文化は「非暴力」と
イメージされることもあるけれど、
初期のアーリア人は好戦的で、
祈りも神々のご機嫌をとり
豊穣や勝利を得るためのものだった。
外の戦車の車輪が、
内なるエネルギーのシンボルへと
変わっていくのは、
タントラ思想が展開した中世以降のこと。
そして現代のインド、Bharat(भारत)でも、
車輪は力強いシンボルとして生き続けている。
国旗の中央に描かれた
「アショーカ・チャクラ」は、
ダルマ(dharma, धर्म)=法と秩序
を映す24本スポークの輪。
時間の循環、宇宙の秩序、進歩や平和を
象徴するモチーフとして受け継がれている。
チャクラの歴史は、
戦車から内なる象徴、そして国家シンボルへ──
5000年を超えるインド文明の
歴史そのものを語っている。












